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色あせぬ“鶴見マインド” 香山リカのココロの万華鏡

2015.07.28(22:23) 1024

次のような記事がありました。

色あせぬ“鶴見マインド” 香山リカのココロの万華鏡
その他 2015年7月28日(火)配信毎日新聞社
香山リカのココロの万華鏡:色あせぬ“鶴見マインド” /東京

 哲学者の鶴見俊輔さんが亡くなった。学者といっても、鶴見さんは40代の若さで大学教授を辞めている。1970年代の大学紛争に警官隊が突入したことに抗議しての辞職だ。

 「若者を守ろう、市民を守ろう」という気持ちがひと一倍、強い人だったのだと思う。直接話したことはなかったが、鶴見さんが発行人を務めていた雑誌「思想の科学」で何度か原稿を書かせてもらったことがある。私が執筆したのは96年まで50年続いたその雑誌の最後のほうだったが、編集者には若い人も多く、「自由にやらせてもらっている」と楽しそうに話していたのが印象に残っている。

 訃報を伝える新聞記事の見出しに「行動する知識人」という言葉があった。一般向け雑誌を出したりベトナム戦争に反対する市民運動を率いたりしていたことを指しているのだろう。それを見ながら「つまり“行動しない知識人”も大勢いるから、鶴見さんが目立ったのだな」と思った。

 学者や研究者の中には、人々や社会の考え方やあり方を変えるような知識を持っていても、「私の仕事は論文を書くことだから」と表に向かって発言しない人も多い。「あなたの研究成果から判断していまの世の中はどうか」などと質問しても、「そういった生々しい意見はちょっと」と尻込みする人もいる。

 しかし、状況が変わりつつある。「安全保障関連法案に反対する学者の会」という自主的な団体が立ち上がり、1万2000人を超える全国の大学の教員などが実名で賛同人となっている。各大学では教職員と学生とがいっしょに平和を願う声明を発表したり勉強会を開いたりしている。

 ある教員が言っていた。「『平和』についてレクチャーしてくれと学生側から要請があった。その熱意にこたえて課外授業をしたら学内外から学生が集まり、熱心に聴講し討論した。これこそ本当の意味での勉強だね」

 もちろん、安全保障問題に関してはいろいろな意見があるはずなので、反対の声を上げることだけを肯定するつもりはない。ただ、これをきっかけに「研究室の学者」が「社会に対して発言し行動する知識人」に、「受け身の学生」が「自分から学ぶことを欲する学生」に変わりつつあることはたしかだ。鶴見さんがやって来たこと、望んできたことは、いまも色あせずこうして新たな実を結びつつある。「ゆっくりお休みください」と言うかわりに、「まだまだ“鶴見マインド”を使わせてもらいますよ」と伝えたい。(精神科医)

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りんむうフォトダイアリー



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2015年07月28日
  1. 色あせぬ“鶴見マインド” 香山リカのココロの万華鏡(07/28)