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年末のご挨拶

2017.12.31(19:46) 1439

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高齢者を守る最善の手「入院より生活ケア」

2017.12.31(14:08) 1435

 次のような記事がありました。

高齢者を守る最善の手「入院より生活ケア」
2017年12月15日 小野沢滋 / みその生活支援クリニック院長

 前回と前々回は介護施設の話を書きました。また、その前の回ではホームヘルパーという職種が、実は医師よりも圧倒的に少ない実態をお伝えしました。今回は、介護を必要とする人が自宅で過ごすとき、何が大切かをみなさんにお伝えします。なぜなら、多くの人は介護に直面しないと、介護がどれほど大変で、専門家の手を借りないといけないかを想像できないからです。

立ち上がれなくなった奥さんを前に夫は……
 「先生、うちの妻がまったく食事ができなくなって、動けなくなってしまったんです……診察に来てもらえませんか?」

 神奈川県相模原市にクリニックを開業して間もないころのことです。まだ患者さんは少なく、昼食で自宅に帰っていたところに、近所のご主人が駆け込んで来ました。

 事情を聞くと、奥さんが数週間前から立つことも難しくなり、自宅の居間で寝たきりだと言うのです。かかりつけのお医者さんに相談したところ、うちのクリニックに相談してみればと言われたとのことでした。

 その日の午後、患者さん宅を訪問しました。80代半ばの奥さんが、居間に敷いた布団の上で汚物にまみれて寝ていました。

 奥さんは元々軽い認知症があり、それでも何とか家事をこなしていたのですが、あるとき風邪をひき、それ以降立てなくなったとのことでした。認知症は近くの地域病院の神経内科で受診していましたが、それ以外は大きな病気をしたことがなかったといいます。

 立てないこと以外に特にこれといった症状もなく、布団の上でただ寝ているだけです。熱もなく、肺炎や重い感染症の兆候も見られません。悪性腫瘍は否定できませんが、さすがに外見からはわかりません。

 いずれにせよ、命がすぐに失われるような状況ではなさそうです。ご主人がうまく介護できていないのか、布団に汚物がついたまま。おむつも排せつ物で汚れていました。

 介護の状況を聞くと、家庭内には奥さん以外に女性がおらず、介護どころか家事もままならない状況であることがわかりました。うまく料理ができず、2人の食事にも困っていたようです。


訪問医がおむつを替えていた時代もあった
 私が訪問診療をはじめたころはまだ介護保険がなく、介護サービスはほとんど存在しませんでした。ですから、訪問診療の時に私がおむつを替えるのは日常茶飯事、時には看護師さんに「先生、今日は往診のときに海パンを持ってきてください」と言われ、言われるがまま入浴介助の手伝いをしたこともありました。

 今回も、汚物にまみれた奥さんとご主人をそのままにはしておけず、とりあえずおむつを替え、体を洗ったりしながら、許可をもらって地域包括支援センターに助けを求めました。

 地域包括支援センターとは、高齢者の生活を総合的に支えるための地域拠点です。介護・福祉・健康・医療などさまざまな面から高齢者とその家族を支えるため、ケアマネジャーと呼ばれる介護支援専門員や保健師、介護福祉士が連携して働いています。

 「いま、動けなくなっている方のご自宅を訪問しています。介護者が夫1人で困っていて、介護保険サービスも使えていません。いま、医師の私がおむつを替えています。介護サービスを早急に導入した方がいいと思いますので助けてもらえませんか」

 地域包括支援センターの職員は10分ほどで来てくれました。そしてケアマネジャーに連絡し、さっそくその日から介護サービスを受けられるようになったのです。


安易な入院が状態を悪化させることもある
 その後、ご主人と入院について相談しました。ご主人はできれば自宅で奥さんを診たいと希望していました。私も、認知症の高齢者を入院させてもあまりいいことはないと知っていたので、本人も入院を希望しないことから、その方針に賛成しました。

 自宅でできるだけの検査を行い、異常があれば入院の相談をすることにしました。しかし、翌日出た検査結果は、軽度の脱水症状以外、特に大きな異常はありませんでした。私は栄養剤の処方だけをして、後は介護の方にお任せしました。

 2週間後、その家を訪ねると、奥さんは何とかトイレで用を足せるまでに症状が改善していました。そして1年後の今は、普通に歩いて元気にデイサービスに通えるまでに回復したのです。私が何かをしたわけでもなく、介護の方たちが協力して生活環境を整えてくれただけです。

 「入院させなくてよかった……」--その家を訪ねるたびに、私は心の中でつぶやいています。

 もし、入院させていたら、環境の激変から奥さんは混乱し、大騒ぎしたことでしょう。これをせん妄状態といいます。意識混濁や幻覚、錯覚が見られる症状で、一見認知症に似ていますが、実際には一時的な症状です。

 しかし、せん妄があると、急性期病院ではやむを得ず、家族の許可をもらって身体拘束(体をベルトなどでベッドに縛り付ける)をする事になります。拘束するとさらに大騒ぎになり、薬を使って騒がないようにします。そのためさらに状態が悪くなって、結局たいした病気でもないのに、寝たきりになってしまう事が珍しくありません。

 もしそうなっていたら、奥さんは今ごろどこかの施設に入りっぱなしか、場合によっては亡くなっていたかもしれません。高齢者が体調を崩した時、「大きな病院に入院させればきっと良くなるだろう」と周囲が抱く期待は、私の経験から言って、かなり迷信に近いものです。

何かあったら地域包括支援センターに相談を
 長く訪問医療をしている私は、高齢者の健康を守る最善の手は、医療ではなく生活支援にあると思っています。そして、その主役はケアマネジャーさん、ホームヘルパーさん、地域包括支援センターの職員などの介護職です。

 家族や自分に介護と生活支援が必要かもと思ったら、一人で悩まず、まずはお住まいの自治体の地域包括支援センター(高齢者支援センターともいいます)にすぐ相談されることをおすすめします。そこでは、経験を積んだ専門家が、途方に暮れるあなたにその時点で最善のアドバイスをしてくれることでしょう。

小野沢滋
みその生活支援クリニック院長
おのざわ・しげる 1963年相模原市生まれ。90年東京慈恵会医科大学医学部卒業。在宅医療をライフワークにしようと、同年から亀田総合病院(千葉県鴨川市)に在籍し、99年同病院の地域医療支援部長に就任。22年間、同病院で在宅医療を中心に緩和医療や高齢者医療に携わってきた。2012年に北里大学病院患者支援センター部副部長を経て、13年に同トータルサポートセンター長に就任。同病院の入院患者に対して、退院から在宅医療へスムーズに移行できるよう支援してきた。16年相模原市内で在宅医療専門の「みその生活支援クリニック」を開設。亀田総合病院在宅医療部顧問。日本在宅医学会認定専門医。プライマリケア連合学会認定医、日本緩和医療学会暫定指導医。日本在宅医学会前理事。日本医療社会福祉協会理事。一般法人社団エンドライフケア協会理事。相模原町田医療介護圏インフラ整備コンソーシアム代表。

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