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ひたむきに生きて:弱者に席を譲る社会に=天野篤・順天堂大教授

2015.10.01(21:15) 1053

次のような記事がありました。

ひたむきに生きて:弱者に席を譲る社会に=天野篤・順天堂大教授
その他 2015年10月1日 (木)配信毎日新聞社
ひたむきに生きて:弱者に席を譲る社会に=天野篤・順天堂大教授

 ◇混み合う電車 周りに関心示さぬ人々

 1カ月ほど前、買い物に向かうため地下鉄を利用した時です。乗車したときは空席が多かったので座ったところ、電車が進むに連れて徐々に座席が埋まっていきました。休日だったため、子どもが小学校低学年くらいの親子連れや若者も座っていて、親子が楽しそうに会話したり、スマートフォンの画面に見入る若者がいたりしました。

 休日の午後によく見られる地下鉄車内の状況でした。前東京都知事が地下鉄で携帯通信電波が切れ目なく使用できるようにしたことは、多くの利用客にとって利便性が上がったと考えます。一方、立つ乗客が増える中、つえを頼りにした高齢の女性が一人で乗車してきましたが、それに気付く着席客はいませんでした。

 女性は空席を探しましたが、座席が埋まっていたのであきらめたようでした。私は少し離れたところに座っていましたが、席を譲る人がいなかったため、立ち上がってその女性を自分の席に誘導しました。よく「次に降りますから」と断られる場合もありますが、最初だけ少し手を添えて誘導すると、座るのを断る人は激減します。この方法はぜひ試してみてください。

 しかし、私が主張したいのはそのことではありません。近くに座っていた小学生とその親、スマートフォンの操作に熱中する若者が、女性に全く関心を示さなかったことです。家族連れで和気あいあいと座っていても、子どもや若者が高齢者に席を譲るのは当然のマナーです。むしろ混み合ってきた場合は、率先して着席していた子どもを立たせるようにすることが望ましいでしょう。スマートフォンの使用による周囲への無関心と、若い世代が常識的な行動をとらなくなったことが、弱者をいたわらない社会を作っているのではないでしょうか。

 私は、自分の子どもが小学生の時は「半額の運賃しか払っていないので、空席のあるときしか座ることはできない」と教育し、立っている乗客が目に入ると率先して子どもを立たせるようにしてきました。そのことに子どもから不服を言われたことはなく、成人後もその習慣は続いているようです。公共の交通機関を使うときのマナーを学校で徹底して教育すること、電車やバスは移動手段であって、自分の趣味や仕事をするための設備ではないことを再認識する必要性を感じます。

 高いレベルで整備された情報通信機能の提供と引き換えに、社会常識を失ったり、弱者をいたわることをしなかったりすることは、超高齢社会を迎えた日本にとって大きな損失と言えます。私は率先して席を譲るだけでなく、集団で座席を占拠している高校生に高齢者に座席を譲るように注意したこともありますが、彼らは素直に受け入れました。授業で教わる内容だけでなく、日常生活の中で経験する実学の重要性を、改めて考える時期なのではないか、と考えさせられた体験でした。=次回は11月5日掲載

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 ■人物略歴

 ◇あまの・あつし

 1955年生まれ。埼玉県出身。83年日本大医学部卒。亀田総合病院、新東京病院などを経て、2002年から現職。12年に天皇陛下の心臓バイパス手術を執刀したことで知られる。

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りんむうフォトダイアリー



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