FC2ブログ


タイトル画像

平等は昔の幻想? 香山リカのココロの万華鏡

2016.05.24(23:44) 1154

次のような記事がありました。
平等は昔の幻想? 香山リカのココロの万華鏡
その他 2016年5月24日 (火)配信毎日新聞社
香山リカのココロの万華鏡:平等は昔の幻想? /東京

 学生たちと「不平等」について議論して驚いた。取り上げたのは、アメリカで相次いで生まれる「富裕層の自治体」の話だ。アメリカでは富裕層が「自分たちの税金が貧困層に使われるのは納得いかない」として自分たちだけで独立する動きを見せ、実際にいくつもの自治体が生まれた。住民の1世帯平均年収は1000万、質の高い医療や警備サービスなどが受けられる。

 しかしその一方で、富裕層が独立してしまった後、貧困層が残ったほうの自治体は税収もがくんと減り、病院やゴミ収集などの公共サービスを縮小しなければならない。そうやって格差がどんどん広がっていく。

 何人かの学生からは「仕方ない」との声が上がった。しかも「就職活動も滞ってるし自分は確実に貧困層側になりそう」などと言っている学生が次のような意見を述べた。「がんばって稼いだ富裕層が貧しい人に税金を使われたくないのはわかる。自分が貧困層になって医療を受けられなくてもあきらめる」

 「日本もそうなりそう」「もうなりつつある」と言う学生もいた。「ではどうすればこの格差の拡大というより、ふたつの層の断絶は防げるでしょう」ときいても、みな首をひねるばかりだ。

 いくつかのクラスで同じテーマで議論してもらったが「こんなのはおかしいですよ、許せません」といった怒りの声はまず上がらない。「いいことだとは思わないけれど避けられない」と従順に受け入れてしまっているのだ。「では、就職活動を親族のコネで有利に進める人はどう思いますか」ときくと、ほぼ全員が「仕方ない」どころか「うらやましい」「ラッキーだなと思う」と、むしろ肯定的に受け止めていた。

 もちろん、すべてが平等などということはない。生まれつきの環境、能力、性質などに違いがあるのはあたりまえだ。とはいえ、どんどん格差が広がり、それで著しく得をする人と損をする人が出てくることまで「仕方ないよね」とおとなしく受け入れる必要もないのではないだろうか。

 「私の学生時代は不平等はあってはならない、許せないと怒ったものだけど」と言っても、学生たちはきょとんとした顔をしていた。同じ大学にいる学生、同じ町に住む住民などは、なるべく平等に同じ条件で勉強したり生活したりできたほうがいい、というのはいつの時代も変わらない原則ではないか。若い学生から見るとそれさえ「古い時代の幻想」と思われるのだろうか。(精神科医)

640DSC_6101.jpg
スポンサーサイト



りんむうフォトダイアリー



身辺雑感 トラックバック(-) | コメント(0) | [EDIT]
<<雨上がりの薔薇 与野公園 | ホームへ | 北浦和公園の彫刻など>>
コメント
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する