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せめて夢のある話を 香山リカのココロの万華鏡

2017.01.17(20:53) 1273

次のような記事がありました。

せめて夢のある話を 香山リカのココロの万華鏡
その他 2017年1月17日 (火)配信毎日新聞社
香山リカのココロの万華鏡:せめて夢のある話を /東京

 トランプ次期米大統領が記者会見を開くというので、日本時間では深夜だったが、がんばって起きて見ることにした。会場は自分が所有するニューヨークのトランプタワー1階で、大勢の取材陣が集まっている。

 もし、自分だったら最初はどんな話からするだろうと、眠気をおさえるために考えた。その前日にはオバマ大統領の最終演説があったので、まずその内容をほめるかもしれない。そして「彼のあとを継いで私もアメリカの平和と自由を守るためにがんばります」などと決意を述べて、それからだんだん自分の政策の話をするのでないか。とにかく、何か夢のある話から始めようとするに違いない。

 そんなことを考えていたら、トランプ氏が登場した。そしてマイクの前に立ち、口を開いてまずはじめに語ったのが、なんとマスコミ批判だった。自分が当選した後、ずっと記者会見を開かなかったのは、ニセのニュースを流す報道機関があるからだ、といった話を始めたのだ。それからしばらくの間、ロシアがトランプ氏の個人的な情報を取得しているといった情報が流れているがそれはウソだ、とそのことを報道したテレビ局などを厳しい言葉で批判し続けた。

 ネットでそれを見ている日本の人たちの反応をチェックしたら、「よく言った、デマとは徹底的に戦うべきだ」という肯定的な意見と、「なにこれ? 大統領になる人がメディアの悪口を言うなんてがっかり」という否定的な意見とに極端に分かれていた。私自身は、あまりに夢のない話が続くので、悲しい気持ちになっていった。

 その後は「アメリカに雇用を増やす」「オバマ大統領とは違う健康保険の仕組みを作る」といった前向きな話も出てきたが「もしそれを少しでも批判したら“ニセのニュースだ!”と厳しく否定されるのかな」と思うと、夢のある気持ちにはもうなれなかった。

 世界のどの国であっても、リーダーが話す言葉には重みがあり、それが励みになったり失望につながったりすることもある。とくに日本と関係の深いアメリカの大統領となれば、その言葉の影響は決して小さくはない。

 いまはメディアに対して怒っているトランプ氏も、大統領になったら気持ちが変わり、多くのアメリカ国民に夢を与える話をして、それを実現する政策を実行してくれるのだろうか。それを願いつつ、私もなるべく診察室では患者さんを励まし、希望を与える話をしよう、と心に決めたのだった。(精神科医)

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りんむうフォトダイアリー



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