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若さと健康と美しさを保つ成長ホルモン

2017.12.26(17:10) 1430

 次のような記事がありました。
若さと健康と美しさを保つ成長ホルモン
2017年12月8日 米井嘉一 / 同志社大学教授

ホルモンの話
 若さと健康を維持するためにはホルモンバランスを保つことが重要です。ホルモンは、ある細胞が離れたところの別の細胞に命令を伝えるために分泌する物質です。30歳を越えるとさまざまなホルモンの分泌が低下します。

成長期にピークを迎え徐々に分泌量が減る
 今回は成長ホルモンのお話です。

 成長ホルモンは文字通りヒトの成長に欠かすことのできないホルモンです。脳下垂体という器官から分泌され、肝臓を刺激してIGF-Iという別のホルモン(セカンドメッセンジャーホルモン)の分泌を促します。成長ホルモンとIGF-Iは、幼児期から次第に分泌量が増え、細胞分裂やたんぱく合成を活発化させます。つまり、背を伸ばし、筋肉を作り、骨の成長を助けるのです。

 10代後半ごろまでの成長期に分泌のピークを迎え、それから徐々に低下傾向を示し、30歳前後からは確実に減少していきます。でも、成長ホルモンが必要なのは成長期だけではなく、中高年になっても老年期になっても若さと健康を保つために大切な役割を持っています。筋肉や骨が新たに作られ古いものが分解される時にも不可欠です。また、皮膚を若々しく保ったり、性的能力を保持したり、免疫システムや記憶力を維持したりするのにも必要なのです。傷の修復にも作用するため、ホルモン分泌が低下すると傷が治りにくくなります。(米井嘉一著「抗加齢医学入門(第2版)」慶應義塾大学出版会より引用、改変)

睡眠の質の低下は分泌の低下を招く
 成長ホルモンは日常生活におけるさまざまな刺激によって分泌されます。この仕組みを知って、成長ホルモンの分泌を促しましょう。

 成長ホルモンが多く分泌されるのは、夜間の睡眠の質が最も深い時です。「寝る子は育つ」ということわざのごとく、よく眠ることが最も重要です。寝不足や不規則な生活、睡眠時無呼吸症候群によって睡眠の質が低下すると、分泌されなくなってしまいます。心身ストレスが強かったり、過度に飲酒をしたりすると眠りが浅くなるので要注意です。

酒は飲んでも飲まれるな
 お酒とストレスや睡眠の関係については、詳しい説明を加えた方がいいでしょう。
 「酒は百薬の長」と言われるように、適量であれば、ストレスを発散させるといった好ましい効果があることが分かっています。悩み事を一人で抱えるよりは、気の合う友やパートナーと悩みを分かち合った方が、寝る前にくよくよ考え込まなくてすむでしょう。お酒も適量ならばストレスによって眠りが浅くなるのを和らげてくれるのです。

 お酒の適量には個人差がありますが、日本酒1~2合、ワイン1~2杯といったところでしょうか。これを超えると確実に睡眠の質が低下します。アルコールの利尿作用によって夜中にトイレに行く回数が増えることも、成長ホルモン分泌の妨げになります。

 「酒は飲んでも、飲まれるな!」ということですね。

食事も重要な刺激
 食事でもホルモン分泌は刺激されます。空っぽの胃袋に食べ物が入ると、胃の壁を刺激してグレリンという物質が分泌されます。グレリンが血流にのって脳下垂体を刺激し、成長ホルモンの分泌を促すのです。間食をのべつ幕無しにするのではなく、きちんと空腹を感じてから食べるといいでしょう。

 また、食べ物はしっかりとよくかんで食べることが大切です。咀嚼(そしゃく)運動は筋肉運動なので、脳血流量を増し、成長ホルモン分泌刺激になると考えられています。

 そして、食事の栄養バランスは成長ホルモン分泌に大きく影響を及ぼします。成長ホルモンもIGF-Iもアミノ酸がつながってできるペプチドホルモンです。そのため材料となるたんぱく質を食事から十分に摂取する必要があります。

たんぱく質をきちんと摂取
 一方で、炭水化物の摂取が過剰になると成長ホルモンが出にくくなってしまいます。炭水化物は血糖値を上昇させやすいのですが、高血糖状態は成長ホルモン分泌を抑制する作用があります。また、インスリンという膵臓(すいぞう)から分泌され血糖値を下げるホルモンが、成長ホルモン分泌を抑制することが分かっています。
(簡単!栄養andカロリー計算(http://www.eiyoukeisan.com/calorie/nut_list/protein.html)を参考に筆者作成)

6週間後に表れる肌への影響
 読者の方には「いつまでも若く美しくありたい」と願う方が多いに違いありません。若くて健康な肌を手に入れるためにも成長ホルモンは大切です。

 皮膚は、最下層の表皮基底層で細胞が分裂増殖して、新しい皮膚の細胞として表面にせり上がってきます。この期間は約4週間で、その後は皮膚表面に約2週間とどまり、剥がれ落ちます。これが、新しい皮膚が作られて古い皮膚と交代する皮膚の新陳代謝です。つまり、今の肌の状態は6週間前の生活習慣を反映していると言えるでしょう。今、過労や睡眠不足が続いているとすると、その影響は6週間に表れることになります。

 皮膚の細胞分裂は、夜中の成長ホルモン分泌に合わせて最も活発化します。ですから、成長ホルモン分泌を刺激するために生活習慣を改善しましょう。アミノ酸のサプリメントを摂取するならば寝る前がお勧めです。ペプチドホルモンである成長ホルモンの材料になるだけでなく、丈夫で美しい肌を作るために大切なコラーゲンやエラスチンなどのたんぱく質の材料にもなるからです。

運動による刺激も分泌を促す
 運動による刺激も分泌を促します。筋肉を動かすと疲労物質「乳酸」が生成され、血流に乗って脳下垂体を刺激し、成長ホルモンの分泌を促します。運動不足やロコモ(運動器に異常が出て、立ったり歩いたりする機能が低下した状態)になって運動ができなくなれば、日中の成長ホルモン分泌はなくなります。さらに、運動不足によって睡眠の質も低下するため、睡眠中のホルモン分泌も低下することになるでしょう。

 これまで運動に興味がなかった方は、今からでも遅くありませんから、フィットネスクラブに通うと良いでしょう。1回40分のクラスで週に3回程度の運動をすると、1カ月後には成長ホルモンとIGF-Iの分泌を約2割アップすることができるといわれています。時間的にも体力的にも「そんなの無理!」と言う方は、1日につき15分余分に歩くことから始めましょう。

米井嘉一
同志社大学教授
よねい・よしかず 1958年東京生まれ。慶応義塾大学医学部卒業、同大学大学院医学研究科内科学専攻博士課程修了後、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校留学。89年に帰国し、日本鋼管病院(川崎市)内科、人間ドック脳ドック室部長などを歴任。2005年、日本初の抗加齢医学の研究講座、同志社大学アンチエイジングリサーチセンター教授に就任。08年から同大学大学院生命医科学研究科教授を兼任。日本抗加齢医学会理事、日本人間ドック学会評議員。医師として患者さんに「歳ですから仕方がないですね」という言葉を口にしたくない、という思いから、老化のメカニズムとその診断・治療法の研究を始める。現在は抗加齢医学研究の第一人者として、研究活動に従事しながら、研究成果を世界に発信している。最近の研究テーマは老化の危険因子と糖化ストレス。

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りんむうフォトダイアリー



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