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香山リカのココロの万華鏡:情報から離れる勇気 

2019.08.07(08:00) 1760

次のような記事がありました。

その他 2019年7月24日 (水)配信毎日新聞社
香山リカのココロの万華鏡:情報から離れる勇気 /東京

 アニメを制作している京都の会社で火災が起き、たくさんの犠牲者が出た。原因は放火だという。あまりにひどい話だ。

 その夜、離れて住む私の母親が、電話で言った。「こわくてニュースが見られないの。見たほうがいいかしら」。私は、「お母さん、見なくていいよ」と答えた。

 災害や事件の衝撃的な映像や画像は、それだけで見る人に大きなショックを与える。とくに最近はスマホの普及などで生々しい動画が撮影されており、それがテレビのニュースで流れることもある。

 そういった映像のショックは、子どもや高齢者などでより大きくなると考えられる。私の母親は高齢のひとり暮らし、からだも弱ってきている。煙をあげて燃えるビルの映像を見てしまったら、恐ろしさのあまり何日も眠れなくなるかもしれない。

 そして、身内や友人でなくても、この会社が作ったアニメのファンの人たちは、強いダメージを心に受けていると思う。ニュースでも、取材に応えて「生きる意味を教えてくれた作品だったのに。残念です」と涙ぐむファンなどがいた。こういう人たちの心には、心の傷つまりトラウマが残るかもしれない。

 ネットで何人かの専門家が、「情報から離れる勇気を」と発信していた。本当にそうだと思う。好きなアニメの会社だからこそ、ニュースを追いかけ情報を集めなければと思う気持ちもあるだろうが、自分の心を少しでも守るためには、スマホを手放しテレビを切って、この火災のことから心身を離して休むことも忘れないでほしい。

 それは決して、事件から逃げているとか被害者のことを思っていない、ということにはならない。逆に「これからも良いアニメを大切にしたい」と思う人こそ、まずは自分を休ませ、心のダメージを少なくしておく必要があるのだ。

 それにしても、3年前には神奈川の施設に入所していた19人が殺害され、今度は34人の命が奪われた。「他人なんてどうなってもよい」と考えながら生きている人がいるのだとすれば、あまりに恐ろしく、そして悲しいことだ。

 今回の事件で犠牲になった人たちをいたみ、ご家族の気持ちが少しでもなぐさめられるよう祈りながら、「誰もが“生きててよかった”と思い、同時に他の人の命も大切にできるようにするには、どうすればいいのだろう」と答えの出ない問いを考え続けている。(精神科医)

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りんむうフォトダイアリー



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