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声を出して笑う 香山リカのココロの万華鏡

2012.01.12(00:01) 535

声を出して笑う 香山リカのココロの万華鏡 毎日新聞社 1月10日(火) 配信 /〔都内版〕

 年末年始は北海道小樽市の実家ですごした。全国各地どこもそうかもしれないが、北海道も景気が思わしくないようで、テレビでは「新しい年の北海道の経済成長は、マイナスかゼロが見込まれています」などと暗いニュースがさらりと語られていた。その上、今年はたいへんな豪雪。

 「わが故郷には明るい話題がほとんどないな」と思いながら元旦を迎えた私の目に飛び込んできたのは、各地で初日の出を見る人たちの映像だった。北海道は広大なので、絶好の初の日の出観賞スポットがたくさんあり、毎年、道内外から多くの人が訪れる。

 ある人は岬の突端で、ある人は山頂や海上に出した船で、今か今かと待っている。すると、ついに水平線や地平線から赤々とした太陽が顔を出す瞬間がやって来る。そのときの反応は、どのスポットでもたいてい同じ。人々は、「わーっ」と歓声を上げ、そして「フフフ」「アハハ」と笑い出すのだ。中にはゲラゲラ大笑い、という人もいる。

 テレビ画面を通して見ている私には、「太陽が出たのが、どうしてそんなにおかしいんだろう」と思えるが、そのうちいつのまにかこちらも一緒にニコニコしているのに気づく。初の日の出が見られて、理由はわからないけれどうれしくておもしろいから、まずは大笑いしてみる。それでいいじゃないか、という気になるのだ。

 幕末から明治初期にかけて日本を訪れた外国人の手記や日記を丹念に読み込んで紹介した「逝きし世の面影」(渡辺京二著)という力作の中にも、さかんに当時の日本人が陽気で明るいという記述が出てくる。生活じたいは決して豊かではないのに、家の中からも往来にも笑い声が絶えず、「専制政治の遅れた国」と聞いてやって来た欧米の人たちはみな驚きを隠せない。

 私たちはもともと、「ちょっとしたことにもおかしみや面白さを感じて笑う」という能力に恵まれているのかもしれない。何も大成功しなくても一流のショーを見なくても、生活の中のあれこれ、日常会話の中のひとことで、含み笑いから大笑いまでができる。これは立派な長所であり才能ではないか。

 「わーっ、初日の出だ! アハハ」と笑えた人は、今年一年、いろいろなことで大いに笑って、心豊かにすごしてほしいと思う。私も、ちょっとでもおかしさを感じたら、がまんしないで声に出して笑うつもりだ。「声に出して読みたい日本語」というベストセラーがあるが、今年は「声に出して笑いたい毎日」をモットーにしてみるのはどうだろう。

と、いう記事がありました。
今年の目標の一つに「おおいに笑い楽しく暮らそう」をつけ加えよう。
ひょっとして「福」がくるかもしれません。

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もう、水仙が咲いています
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りんむうフォトダイアリー



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